水唱餞歌



みずのあわ

すべて、すべて、みずのあわ





ぶくぶく、こぽこぽ、

心地よい、音。
鼓膜を支配する。
そこは無重力の楽園。


つらいのは心だけ。
言葉にならない、無償な気持ち。
なきたい。なきたい。
はきだしたい。なにかを。
泣き叫びたい。
ほんとうはそんな気もする。
だけど、そうしなくてもいい。
必要がないなら、しなくてもいい。
余計に心配かけるなら、負の音はもう何もいらない。
泣いて叫んで楽になるより、
彼女の拠り所になれるなら、その方が百万倍楽だ。

ただ笑おう。
最初から痛くもなんともないのだから。
これは守れた証。
ならば誇ろう。
少しの悔しさも、(惨めさも、)全ては忘れてしまえばいい。

ぶくぶく、こぽこぽ。


彼女は嘆くけど、
俺はもう、幾度守られてるのかわからない。
彼女がいなければ、怪我なんて何も感じることは無い。
死ぬのが怖い。
そう思わせてくれる。守ってくれる。

なのに。


(本当に、守れているのだろうか…)



…今宵の月は、とても綺麗だ。
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by kaze-kara | 2009-02-11 00:36 | 白昼夢ノ日常
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  PBW「シルバーレイン」     雀宮棘の日常と思考。