勇気を出して…
勇気、勇む気、
それは、なんだろう。
本来は希望の意味を持つ言葉でさえ、信じられなくなる。
正義を振りかざす人に、本当の正義はいない。
そもそも、正義の定義が統一されていないのだから、
正義とは最初から、どこにも無いのかも知れない。
正義の味方っていわれる、あんぱんまんや仮面らいだーだって、
よく考えれば理不尽なことばかり。
一歩意味を違えれば、ただの弱いものイジメだったり、自己満足で終わる。
そんな頼りなく不確かなものなら、俺はいらない。
俺は、俺の信じる道を、信じるだけ。
そこには間違いが正しいよりも多く、希望は絶望の数より少ない。
けれど、確かに、光はあるんだ。
…ねえ、何を望んでいるのか、知らない。
悪という一文字で、だから倒すんだと、そんな単純明快に終わらせるのも、嫌だ。
笑わないで。
たとえ何を望んでいようと、それがどんなに悲しく、吐き気のしそうなことだろうと、
俺は理解したいんだよ。
そこまで明確な意思を持ってして、貴方達は一体何がしたいの?
何を思って、それをしようとしているの?
知りたいんだ。
だから、
笑わないで。
正義を求めるのなら、否定しないで拒否しないで。
否定も拒否も、嫌悪も拒絶も、全てなくして、全て受け入れることこそが、
それこそが、俺の信じる…
…だけど、絶対は無い。
そういう否定をする。矛盾が必ず此処にある。
だけどどんな悪い人でさえどんな殺戮を繰り返してきた人でさえ
俺は理解したい。信じたい。
コロスくらいならコロサレたい、よ。
本当は。
(でも、思うんだ。
こういう考え方は、いけないんじゃないか?
もっと、怒りと憎しみを持って戦場に立たないと、失礼なんじゃないか?
俺は、もっと、もっと…生きることを、生きる意味を、生きる価値を、知らないといけないんじゃ、ないか…?)